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インプラントに関しての科学的な根拠

質問の多いインプラント治療の成功率に関してですが、多くの論文にても高い成功率が報告されています。

*根拠とされる世界の論文に見る成功率

解説
フィクスチャー:顎の骨に入れるインプラントの本体  補綴物:インプラントの上につける歯の部分

フィクスチャー712本による293個のインプラント補綴物5年間の安定率は98.7%
Jemt, INT J Oral Maxillofac Implants 1989;4:211-217

上顎において621本のフィクスチャーによる250個のインプラント補綴物の2〜8年の安定率は99%
下顎において506本のフィクスチャーによる247個のインプラント補綴物の2〜8年の安定率は97%
Nevins, INT J Oral Maxillofac Implants 1993;4:428-432

上記の研究論文からも解るように、世界では高い成功率が報告されています。
しかしこれらの多くが世界的な権威が同一施設において行われた治療結果の統計であることを忘れてはいけません。高い成功率の報告と同時に以下のような統計も発表されています。

未熟な外科医によって埋入されたインプラントの失敗は、経験豊富な外科医によって埋入されたものの2倍ほどであり、その差は統計的に有意であった。

Lamber ,Morris,Ochi. Positive effect of surgical experience with implants on second-stage implant survival.J Oral Maxillofac Surg 1997;55(Suppl 5):12-18

数々の長期予後の研究論文から、インプラント治療を長い期間において成功に保つには多くの事項が影響し合うことがわかります。
以下の論文を見てください。インプラント治療を受診する際のポイントとなります。

インプラント治療の長期予後は、患者、インプラントコンポーネント、および治療にあたる臨床家の力量によって決まる。

Albrektsson, Branemark, Hansson, Lindstom, J. Osseointegrated titanium implants. Requirements for ensuring a long-lasting,direct bone-to-implant anchorage in man. Acta Orthhop Scand 1981;55:155-170.

 これらのことから、
インプラント治療は、全身的、その他のコンディションが整った患者さんに、数あるインプラントの種類の中から、もっとも適切なインプラントシステムを用い、熟練した歯科医師によって治療が行われれば長い間、安定して使うことのできる安全な治療方法であることが証明されています。

ということだと私たちは理解しています。つまりは、完全なメインテナンスフリーの絶対的なものではないということです。
しかし、それでも多くの患者さんにとっての福音となりえる治療の重要なオプションの1つである事実には変わりはありません。

 インプラント手術のみならず、外科的な治療の場合、全身的診査および評価は非常に重要となります。
特に、インプラント治療希望のかたがたには動脈硬化や高血圧、糖尿病などの基質的変化が、肝、腎、心、肺の重要臓器などに生じていることが多く見受けられます。また女性においてはホルモンの変化による、歯周病の悪化のピークとなる時期に来院されることが多いのです。  しかしながら歯科医院内で必要となる全ての検査を網羅し実施することは難しく、実際には患者さんとのコンサルテーションの中からの場合によっては内科主治医に照会し検査を依頼したり、既知の検査結果、投薬歴、現症などの医療情報の提供を受ける場合もあります。

高血圧
最高血圧が140mmHg以上、あるいは、最低血圧が90mmHg以上であれば、高血圧と診断されます。
動脈の血圧が心臓の収縮により最高に達したときの値が「最高血圧または収縮期血圧」、心臓の拡張により最低に達したときの値が「最低血圧または拡張期血圧」です。
  インプラントの手術に際し拡張期血圧が105mmHg以上(アメリカ心臓学会による高血圧重症度分類におけるStratum2)の場合、内科主治医との十分な対診が必要となってきます。


糖尿病
一般的には,空腹時の血糖値は110mg/dL未満,食後の血糖値は160mg/dL未満であるのが正常です。一方,空腹時血糖値が126mg/dL以上,食後の血糖値が200mg/dL以上あれば糖尿病と診断できます。
HbA1Cは過去1〜2カ月の血糖値の平均とよく相関します。1カ月に1回定期的に測定することで血糖コントロール状態を正確に知ることができます(正常値は〜5.8%)。
  糖尿病のリスクとしてはインプラント手術に際し感染症を起こしやすく、またインプラントのオッセオインテグレーションを阻害する場合がありえるとされています。
また適切なメインテナンスが行われない場合には成功したインプラントにおいて、歯周病の症状に良く似たインプラント周囲炎を発症しやすいであろうと想像されます。


心臓病
先天性心疾患、心弁膜症、虚血性心疾患などかあげられます。不整脈ある場合などは、その原因によって、手術が安全に行われない可能性のある場合はインプラント治療は行いません。

このようなことから、インプラント治療を受ける際には、インプラント治療をよく理解した専門的な環境を整えた医院を選んでいただければとおもいます。

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